医学連大会2日目は、
・医学連中央執行委員会より、中央執行委員会報告②「決議案第2章、医学生の切実な要求を実現し、学びがいのある医学部にしよう」
・各大学自治会より「山梨大学、近畿大学、山口大学、宮崎大学、国際医療福祉大学、群馬大学の取り組み紹介」
・医学連ワークショップ「医学教育しゃべり場 教員×学生」
・医学連中央執行委員会より、中央執行委員会報告③「決議案第2章、性別や年齢による差別、入試不正を絶対に無くそう~労働環境の改善を目指して~」
・声明文の議論、採択
・中央執行委員会報告、自治会取り組み紹介をうけてのディスカッション
を行いました。
中央執行委員会報告②では、医学連が2018年度に行った活動の総括と、2019年2~3月に行った文部科学省交渉と厚生労働省交渉、全国医学生ゼミナールについて報告しました。深刻さが明らかになり今大きく取り上げられている医師の労働環境や、去年から運用が始まった新専門医制度、様々なトラブルが出てきている地域枠の問題など、医学生を取り巻く全国的な情勢について、決議案の提起を行いました。同時に、省庁交渉で医学連が行った要請の内容とそれに対する各省庁からの回答を発表しました。「医学生の意見を届けるために、ちゃんと医学連が動いてくれるんだ」「つぶしちゃいけない声がきちんと拾われる必要がある」といった感想が寄せられました。また、2018年8月に弘前大学で行われた医ゼミの報告が行われ、2019年には山梨大学で医ゼミが開催されるという紹介がありました。
2日目の自治会取り組み紹介では、山梨大学、近畿大学、山口大学、宮崎大学、国際医療福祉大学、群馬大学から発表がありました。発表後のディスカッションでは、各大学の悩みを相談してみたり、成功体験を共有することで解決に向けて頑張っていこうという励ましが見られるなど、盛り上がっている様子が感じられました。
医学連ワークショップ「教員×学生 医学教育しゃべり場」は、学生と教員がお互いに医学教育について話し合う場を設けることで、相互不信を解消することを目指すものです。現在各大学で実施を進めていますが、この医学連大会では様々な大学の学生が集まるため、パイロットスタディという形で実施しました。杏林大学の赤木美智男先生と慶應義塾大学の関口進一郎先生にも参加していただきました。学生が気になる3つのテーマについて、各グループで思いを伝え、深め合うことができていました。「お互いに本音をぶつけることはとても有意義」などの感想が寄せられました。
中央執行委員会報告③では、2018年夏に発覚した東京医科大学の入試不正に端を発した女性や多浪生の減点問題を受けて、医学連で行ったアンケートについて、中間報告の内容の発表がありました。また、この問題を受けて広がった各地での取り組みについての報告と、入試差別に対する声明文について提起が行われました。また、自治会活動の発展に向けてこの1年間の振り返りと、自治会懇談、加盟に向けた取り組みについても報告が行われました。
中央執行委員会報告で提起された声明文について、ディスカッションや全体討論を行いました。その中では、この声明文を出す意義や目的についての再確認を行い、医学生全体の代表としてどこに一致点を見出すのか、背景にある労働問題についても盛り込む、医療界全体の差別意識を問題視すべきなどの意見が出され、活発に議論が行われました。この議論を受けて、声明文を修正し、「医学部入試差別に関わる、医学部・医療界の差別意識と医師の労働環境に対する医学連大会においての緊急声明」として医学連大会参加者一同で採択しました。
また、夜には宿舎で交流会を開催しました。自治会の初心者からベテランまで幅広い学年が集まり、悩みやノウハウ、自治会活動の意義の共有が行われ、多くの学生が刺激を受けている様子でした。
2日目は中身の濃い議論が盛りだくさんで、医学部自治会として、また一人の医学生として何を考えていかなければならないのかについて深められました。自分の意見を社会に発信する意義をこれからも確認していきたいと思います。